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2014年12月 5日 (金)

哲学の石の上でトンポーローが煮える

 Yue様コメントありがとうございました。おっしゃるとおりであります。金額の問題ではありませんでした。

 3元の領主書を突きつける……さて彼女はどういう行動に出るのか。

 無視する、ポケットマネーで3元を私にくれてやる、ある日、4年生の助手さんに持参させる……。

 Yue様からコメントいただいて、あらためてじっくりこの「石」を見つめました。ちょうど、豚肉を買ってきてトンポーローを煮たのであります。バラ肉を大きめのブロックに切り、ニンジン・タマネギと一緒に醤油と砂糖で煮る。出汁は乾燥椎茸でとる。軟らかくなるまでに45時間は煮ないといけない。考えるにはいい時間であります。

 石の上に置いた鍋は常に不安定で、また石そのものが常に火で炙られているわけですから危なくてしようがない、効率も悪い、しかし私がこれをそのままにし続ける、そのこだわりって何なのだろうと、改めて考えました。

 私はどうやら、この五徳代わりの石が象徴する何かに、なかば倒錯した興味、あえて言葉の危険を冒せば「拘泥」し続けることで何かを発見しようとしていたのかも知れない。

 この石は何かを象徴している。それは日本と中国の「差」かもしれない。単に私の、この国に来たと言うことにちゃんと対応できない勘違いかも知れないし、もっと単純に一人の女性の不誠実かも知れない。この国のシステムの硬直かもしれないし、いや大学のシステムの冗長な不合理なのかもしれない。

 いずれにしてもいつしかこれはもう単なる「石」ではない。

 土曜日、試験問題作成の合間に、私は忠介路市場へ行って3元の五徳を買うだろう。領収書を外事処へ持参する。シャロン・ストーンがとるであろう行動は99%「無視」でありますが(悪かった、と叫びながら新しいコンロを持ってきたら私は限りなく混乱するだろう)、まぁとにかくトンポーローは安全に煮えることになる。

 でも、お役御免になった石も、捨てることができない。もしかしたら帰国時、スーツケースに入れて飛行機に乗る。

 イミグレーションでオフィサーが「このふたつの、大きな石は何?」

 私「哲学の石です」

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