« 海南島へ来て最初の「別れ」 | トップページ | 「李さんは留学したいと思います」なるほど少し不自然 »

2014年12月21日 (日)

いよいよわからない日本語の助詞

 寒い日が続きます。通勤バスは毎朝7時に出ますが、長袖シャツの上にウィンドブレーカーを着ながら「本当にハワイと同じ緯度なのかよ」と思います。私はその程度ですけど、他の先生方はみんなずっと厚着です。ボアの付いたコートを着て通勤バスに乗る女の先生もいます。私もこのままここにいると(外人は65歳までしか仕事できない法律があるからそんなにはいられないが)気温15度でダウンコート着るようになるでしょう。

 去年まで一緒に仕事をした日本人先生からメールがあり、「※※日のハルピンは-40度だったそうです」と。頭がクラクラしました。-40度? 私が李くんという面倒見のいい2年生に引率されて(中国の大学生はみんな面倒見がいい)ハルピンの731罪証記念館を訪問した12月の某日は-33度だった。しんそこ、冗談じゃなく、生命の危険を感じた。(館内はもちろん暖かだったが、行き帰り。)

 あの極寒の日より更に7度も低い!

 そんな寒さの中道を歩く時は、男子学生が私の両側を、腕をとって転ばないように支えてくれます。きっと故郷でおじいちゃんと歩く時、そうするのでしょう。そのハルピンを思い出しました。

 海南島はさすがに氷点下にはならない、道が凍ることはありませんが、つい1ヶ月半前は30度近い気温でエアコンをがんがん効かせていたのにな、と思います。この急転直下はなんだ。

 それはそれとして。(便利な言葉だ。中国語だと那么变个活题。)

 

 助詞の使い方について、中国人の先生から質問を受けました。日本語教師としてはベテランで、もちろん発音は日本人と変わりなく、自分で教科書を執筆してしまうような、そんな先生からの質問は、だいたいにおいて「ニュアンス」に関することであります。上手に答えられるかどうか、とたいへんに緊張いたします。

 「子どもを学校に行かせる。子どもに学校へ行かせる。子どもを学校へ行かせる。子どもに学校に行かせる。いったい正しいのはどれで、どう違うのか?」

 ? ? ?

 中国語だとどれも、让孩子去学校だもんなぁ、と思いながら必死で考えます。

 まず、学校「へ」と学校「に」は、よく言われるように方角と目的です。学校の方「へ」ゆく。学校という目的地「に」にゆく。でもそれは文法上の建前で、実際は同じ。問題は「子どもを」「子どもに」だけど、動作を及ぼす対象であることは変わらない。少なくとも文法的にどちらが間違っているということはない。しかしあえて選択するとするなら、「子ども『を』」を選んだ方が無難。なぜなら、日本人は一般に「子どもに学校に行かせる」のように、一文内で連続して同じ助詞を使うことを好まないからです、と苦しい(本当に苦しい)説明。「学校へ行かせる」はその方角へ行かせる、特定のある日、あるいはある期間、子どもをその方角へ通学させる。しかし「学校『に』行かせる」がニュアンスといて持つのは、それに加えて「教育を受けさせる。」つまり、「うちの子が6歳になったから」行かせるのは「学校へ」じゃなくて「学校『に』」。ここで「に」を使うためには、「子ども」のあとで「に」は使えない。「子どもを」が一般的です。

 中国人の先生の「はぁ……」という表情を見ながら、☆☆先生だったらもっと上手に解説するだろう、と思います。中国人先生の表情から、「お前に相談してもっとわからなくなったぞ」と、お気持ちが読み取れます。

 

 寒い寒い、といいながら、女性の李先生が職員室に入ってきます。「どうしたんですか二人とも、難しい顔をして。」

 難しい話をしていたんですよ、と私は言います。

 を? に?

 子どもに仕事をさせる。子どもにご飯を食べさせる。この場合は「に」しか使えない。しかし学校に(へ)行かせる、の場合は、子どもを、子どもに、の両方が使える。その理由の説明の方法が更に分からない。

 今も、考えております。考えれば考えるほど、わからない。いつしか私の口の形は、40年前の鴨川つばめさんの漫画「マカロニほうれん荘」のトシちゃんのように菱形になるのであります。

 海より深く反省!

« 海南島へ来て最初の「別れ」 | トップページ | 「李さんは留学したいと思います」なるほど少し不自然 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/589238/60842260

この記事へのトラックバック一覧です: いよいよわからない日本語の助詞:

« 海南島へ来て最初の「別れ」 | トップページ | 「李さんは留学したいと思います」なるほど少し不自然 »