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2014年5月13日 (火)

晴が好き、雨が好き、雪が……

 北海道砂川市ご在住の方から、コメントをいただくことができました。晴、曇り、雨、雪、それぞれの風情を持っておりますが、やっぱりコメント主様のように、晴が好きという方が一番多いのでありましょう。カメラを首から提げて写材を探して歩く方も、空は青く空気は澄み花は鮮やかに山の稜線はくっきりと、という状況を好むはずです。それは、空が晴れる、心が晴れる、という連動と普通に、健全に結びついているように思います。

 逆に、雨と「悲劇」を結びつけた文学作品は多い。サマセット・モームの小説はずばりタイトルは「雨」でありますが、戒律を堅く守っていたはずの神父が一夜の迷いで娼婦に手を出してしまい自殺するという悲劇はざぁざぁといつ終わるともしれず降りしきる雨のもとで、その凶暴性を倍加させます。落語「ぞろぞろ」が難しい演目なのは(林家正蔵の右に出るものはいない)雨を演じてなお観客を笑わせないといけないからです。雨となると人は口をつぐみ、陰鬱な表情で空を見上げる。それが普通だ。太宰治の心中行がそれを空想する者の中に悲劇的様相を倍加させるのは、行方不明となった616日から死体発見の19日まで断続しながら降った「雨」のせいでも、あります。映画でも、巨匠黒沢明が、じつにしばしば雨を降らせて人間の閉塞を描いたのは記憶に新しい。巨匠の場合は後半期になってからの「どですかでん」までずっと白黒だったので、尚更であります。小説「羅生門」の雨はまさに人間を一つの世界に閉じ込めそこからの脱出を頑固に許容しない。

 その雨が好き、というのはやっぱり少数派であります。

 雪というともっと日本人の悲劇性と結びついていて、源義経と静御前の吉野の別れとか(古いねどうも)1214日の赤穂浪士討ち入りの雪とか(滝川三楽街の「艶」のママの誕生日でもあるけど)、北海道苫前で大正時代に起こった有名な八人殺し事件とか、226事件とか、閉塞とかいうよりもっとはっきりと、悲しく、不気味だ。あ、忘れていた、桜田門で井伊直弼が切られたのも雪の中だ。

 少数派でも雨が好きです。ハルピンの大学生の場合は、雨が降ると空気が綺麗になる、早朝の強制ジョギングがなくなる、という実利に結びついている。切実なのであります。

 

 さて、中国的食事事情。

 朝ご飯というと学校食堂かホテルのダイニングしか経験がありませんが、基本は「粥(ジョウ)」と「饅頭(マントウ)」ではないでしょうか。ご指摘の通りであります。ちなみに中国の食堂で食べる朝食はめっぽう安く、粥は学校食堂なら1元~2元、饅頭にしても巨大なのが1元です。キュウリと卵を炒めたのが34元、めんどうな時はそれだけで腹のふくれる包子(バオズ)が1元。餅(ビン)が味も中身もじつに多様で、1元か2元。

 中国の朝食はずいぶん質素であります。そのぶん、昼と夜には食べきれないくらいの量のものを盛大に注文するのかもしれない。

 あ、忘れていた。海南島の海口の食堂で、市民に混じって食堂で朝ご飯を食べたことがあった。肉うどんみたいなものでしたけど、10元ほどでしたか。

 ときどき、町の食堂で、驚くほど美味なものに出会うことがあります。日本でも同じであります。

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