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2014年5月22日 (木)

突発的に内蒙古へ行きたくなり

 

 突発的に、「満州里へ行きたい」という思いが、芽生えました。

 

 ハルピンから、浜州線、昔の東清鉄道に乗り、西へ西へと13時間、ハイラルを越えて更に数時間、内モンゴル自治区も突き抜けて西進したその先、ロシアとの国境の町、それが満州里であります。近くにはモンゴル人民共和国との国境もあります。

 

 何を調べに行くの? 何に興味を持って? と聞かれるのでありますが、「草原が見たくて」としか、答えようがないのであります。そう言えば、黒河へ行った時も、動機は「国境の川アムールを見たくて」でありました。一種のヒステリーであります。何となく移動したいという思いが常にあり、その思いが何かのきっかけに噴出します。きっかけとは地図を見たとかその町出身の人に会ったとか行ったという人の話を小耳に挟んで悔しくなったとか本当にささいなことであります。

 

 529日夜、哈爾浜発。行きは寝台車、帰りは普通座席で、ともに単独行です。片道944キロを、ほぼ草原を見ながらの旅となります。

 

 去年10月の、鶏西からの帰途も、12時間単独行でありました。この車両にたった一人日本人がいるぞ、おぉ俺って、日本人見たことないんだよね、と、沢山の人が私の前の座席に「見物」に来られました。すべての人が友好的で、これを食べろ、これを飲め、と色んな物をくれました。ひまわりの種をくれたのは40代半ばのおばちゃんでしたが、一つ一つ自分の歯で剥いてくれたので、「これってもしかして間接○○では」としばし考え込みました。ひまわりの種は食べるのにおそろしく手間が掛かる割には少しも腹の膨れない、微少なおやつであります。イライラするのでありますが、中国の人はそれを「剥く」作業自体を楽しむのでありましょう。一度生徒と一緒にカラオケに行ったら、マイクを握っていない生徒は全員、ずっとこれを食べていました。

 

 あれ? ひまわりの種のことはどうでもよくて。

 

 中国の汽車の旅ではある程度の社交性とそれから忍耐がぜひ必要です。ひっきりなしに誰かが話しかけてきます。座席はもちろん満員だし、通路にもずっと誰かが座り込むか立っているか、つまりぎっしり埋まっているのであります。トイレに立つと帰ってきた時は必ず誰かが座っていますが、シートを指さし「我的(ウォダ)」というと直ちに立ってくれます。それがもう、1つの「社交」であります。自分の座席ですが一応「謝謝」といいながら座ると、相手の返答は100%「没事」であります。携帯電話をマナーモードにする人はいないし会話をデッキでするという習慣もない。けたたましい着信音に続いて「ウェーイ!」(もしもし)という応答があり、早口の大声の会話が車内に満ちます。中国人は旅行の際にスマートフォンを少し大きくしたようなタブレットを持ち歩きますが(私も持っている。255元)それはいつも最大音量に設定されています。誰かが「少し音量下げてくれない」というのを聞いたことはない。

 

 どうせ眠る気は無いので、私は別にいいのであります。嫌なら旅なんかしなければいいのであります。あ、どういうわけか、中国の高速鉄道(常に車内に現在時速が表示される。最高速度は250キロ)だけは、乗客が静かであります。うっかりすると寝ちゃうのであります。

 

 内モンゴル自治区の鉄道の旅、楽しみなのであります。

 

 

 

 

 

 

 

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