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2014年4月22日 (火)

交換日記、この前近代的な恋愛の道具

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 交換日記という、前近代的な「恋愛の道具」を、授業に導入しております。

 もちろん生徒には、これが半世紀前の日本人にとって「恋愛の道具」であったことを言ってはおりません。あなたがたが日本語で文を書けるようになるためのトレーニング、と言っております。しかし、まぎれもなく今なお私にとって、「生徒との恋愛の道具」であります。

 日本語を勉強しようとする中国の学生は、ものすごくけなげだ。

 私が、一番感動したのは、去年の1年生の文。この女子はどういうわけか他のことは何でもできるくせに(近代的社会主義の研究とか英語とか)日本語だけができない。半年経っても、「先生おはようございます」がせいぜいだった。そんな生徒はあまりおりません。

 彼女が書いた最初の文。

 

 くろい ねこが すき

 しろい いぬが すき

 

 これに「感動した」というと、「何が、どこに」と言われるでありましょうが、かまわないのであります。それだから、これは恋愛、なのであります。まぁ、「説明できない」と言いながら説明してるあたり、私は文学者としては(笑えよ!)四流五流なのでありますが。

 最近の1年生の作品。1冊の交換ノートでありますが、もう2巡目に入っております。

 

 

 私は☆番☆☆☆です。出身は☆☆です。

 これは私の第二次交換日記を書く、私はとても楽しいですね、と先生を交換日記の書く、私はとても光栄(栄の字が中国の字)と思います。だって自分の考えと楽しみを分かち合うことができる。

 私の誕生日は199496日です。趣味は読書と映画を見るです。

 今週の週末、私は寮で休みます。そして見に行った管理学部の運動会、とてもおもしろい。選手たちは粘り強く努力、自分のクラスを栄誉。私は私たちの学部の運動会もこのように成功する。

 メーデー、私は家に帰ります。母親の料理を食べます。とてもおいしいです、そして父の仕事を手伝います。

 先生はとても責任者の先生、先生の学生として、私はとても誇りを感じている、私は希望先生が健康を保つ、そして続く教授の日本語。

 ※ あなたの在留一年、これは私達のクラスの希望。

 

 

 ……しょうしょう、こみ上げるものがあるのであります。たった7ヶ月の授業で文法を間違いながらもこれだけの語彙を蓄える彼の努力にも感心するが、最後に書いてくれていることに、であります。

 実のところ、ハルピンでの生活延長の可能性はありません。日本へ帰るか、中国の、より南方での暮らしを送るか、のどっちかしかない。でそのどっちかを決めるのは、今のところ私じゃない。冗談というか儀礼というか、「先生来年もいますよね?」と言ってくれる生徒は何人かいて、その人達にもいつか本当のことを言わないといけない。

 そんなわけで、まぎれもなく「恋愛の道具」なのであります。上記の☆☆☆君は男子だけど。

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