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2014年3月16日 (日)

ハルピンで骨董品を衝動買い

Uma001  土曜日は、I先生の先導で、ハルピン市内の見学。114番のバスで始発から終点まで1時間15分揺られたところに、1800年代終わりに作られた……ということは日清戦争まえ? ……石造りの家並みがありました。ハルピンに住んで1年半、全く知らなかった風情ある住宅群であります。

 そこを抜けると、昔ながらのマーケットがあり人でごった返しております。

 五階建ての骨董品屋さんがありました。入ってみると、ものすごい人で体を押し込むようにしないと進めません。中国の人はこんなに骨董品が好きなのだということを知りました。骨董品屋さんは静かにそこに座っていますが、買い手はうるさく説明を求め値段交渉をします。そしてその間を手押し車を押し、「弁当10元、弁当10元」と売り歩く若い男性がいる。弁当を食べながら値段交渉をする人が居るのだ。

 丹頂鶴を染めた単なる1枚の布が気になり、「いくら?」と聞いてみると、「200元」。えっ、1枚の布じゃん、それに書いたのじゃなくてプリントじゃん、と思い、「50元なら買うよ」と言ったのですが、「200元」。じゃぁ80元なら? 40歳くらいの女性店主はあくまで「200元」。

 はじめから私に売る気、なかったのかもしれない。だいたい、薄い1枚の布だから、飾るなら額装するか軸を買ってきて貼り付ける必要がある。それ自体にお金がかかる。店主に、「きれいだけど200元じゃ買えない、さよなら」と挨拶してお別れ。200200、って、まさか日本円じゃないよな、と思いながら。

 ヤシカの古いフィルムカメラ、はじめからバッタもんだったとわかるスケルトンの古い時計、エルモの8mm映写機……。私にとってはとても健康に悪いものが並び、人を押しのけて出口に進み、よかったよかった、何も買わないでここを出ることができた、と思っていると、出口のところに絵を売る店があり、モンゴル馬の掛け軸がかかっております。

 掛け軸全体で縦4.5尺、横2.2尺。

 全く冗談で、「いくらで売るの?」店主は愛想よく笑いながら、「800だね」。

 なるほど、さっきの丹頂鶴と違い、掛け軸として完成している。それに薄暗いのでよくわからんが、落款らしきものもちゃんとある。乾隆帝の愛馬を描いたものであるという文章が読み取れる。乾隆帝って誰だっけ?

 さっきは200元の丹頂を50元と言って取り付く島がなかったのだから、と思い私は「200なら買うよ」

 おどろくべし。

 店主「200ね。はい売りました」

 えええ! いったい何倍ふっかけていたの? 店主はあくまで嬉しそうに笑っている。もしかして、100元といったら100元になっちゃったということ? でも200元だって3300円だから、日本の感覚からしたらまぁ安い。

 それにしても800元で売ると言っておきながらその4分の1で即決……。

 まぁいいか、モンゴル馬の表情がとても穏やかでいいし、と200元を支払い、ロシア料理を食べに行く、というほかの4名の先生と別れて私はバス停へ。15分ほどの道のりであります。

 全くしらないおじさんが、自宅前でヒマそうに日向ぼっこしておりました。私を呼び止め、「何を持ってる?」

 中国では、知らない同士がこうやって会話するのが日常なのであります。

 「こりゃ絵だ。」

 「見せてみろ」

 「別にいいけど」

 「おぉ、綺麗な馬の絵だ。君が描いたのか」

 「僕が描いたんじゃない。買ったんだよ」

 「いくらで?」

 「200元」

 「なるほどね」

 ……200元の絵のおかげで、国際交流ができたのであります。

 「妙な中国語だな。どこの国の人間だ」

 「日本人だ」

 「ヅーベン? 知らないなそんな国」

 「日本だよ。に、ほ、ん。」

 「あぁ日本人か。」

 あくまで笑顔であります。私は掛け軸を巻きながら、

 「114番のバスで学府路へ行く。どこにバス乗り場が?」実は道に迷っていたのであります。

 「まっすぐ行く。右へ曲がる。すぐだよ。」

 「謝謝」

 また1時間15分かけて、アパートへ戻りました。パソコンのスイッチを入れると、驚くべきメールが入っておりました。

 ラッキーな馬の絵かもしれません。私の父も午年でありました。この絵を見るたびに父を思うでありましょう。

 じゃ、母も……こんどはどっかでイノシシの絵を。

 次は、8分の1からスタートであります。

 でもまぁ……イノシシの絵って見ないなぁ。

 ウサギもありませんね。

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