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2014年3月28日 (金)

「昨日まで傀儡だったが今は自分の脳みそでしゃべってるぞ」という嘘

 私は、何年か前までは、石原のすることは微笑ましくて笑える、と思っておりました。300億の金をドブに捨ててそれが自分の金であるかのように「痛くも痒くもない」と言った時は、「東京都民は私のようには笑えないだろうな」と思いながら、「やっぱり石原も80歳になると枯れた笑いを提供させてくれるものだ」と感心しました。外形標準課税の時も、途方もない税収のある都市の長なのだからまぁ何を言っても感心されるし許されるのだろうな、と思いました。芥川賞の選考会を終えて「今時の若い作家は自作にきちんとした題名も付けられないのか」と叱った時は、「自作に『太陽の季節』なんて日向に置いた角砂糖が溶け出しそうなベタベタの題名をつけたのはどこの誰だよ」と、腹を抱えて笑ったのであります。私はどんなに考えても80歳より前に死ぬことが確実なのですが、60代であろうが70代であろうが「自分はひょっとしたら自分が考えるような賢い人間ではないのではないか」と時折考えない人間の悲惨については、いつも頭のどこかには意識しておりたい、と思ったのであります。

 しかし326日の、「尖閣の問題で中国を刺激したのは間違いだった」との『野田政権の国有化批判』の表明については、笑えませんでした。何を今更、と思ったのであります。同時に、どうせアメリカの、ヘリテージ財団に唆されて言わされた(あるいは、脅された、命令された)東京都による買い上げ『表明』だったのに、そしてそれがどのような形であれアメリカの、中国敵視(の、ふり)に利用されることが百も承知であったのに、自分の『都有化』は正しかったが野田の『国有化』は間違った政策だったなんて、何を馬鹿げた、と、62歳のオジンらしい憤慨にとらわれたのであります。

 はじめから終わりまで、アメリカがシナリオを書いております。尖閣の問題で誰がいったい得をしたか。対米従属をいつまでも続けたい霞ヶ関と、アメリカだけだ。日本のマスコミはあからさまに世論を『中国敵視』に誘導したが、じゃぁ尖閣周辺でガス田掘削ができるのかということは誰も言わなかった。できるわけがない。中国の問題じゃない、アメリカが、日本が産油国になることを許すはずがない。

 冷静に考えると、石原のこの馬鹿げた発言の背景にあるものが見えてまいります。言うまでもなくアメリカの失政に次ぐ失政、その結果の覇権喪失、中国敵視策の終焉、アジアのパラダイムの、この2年間の変化であります。アメリカは西アジアをより不安定化させようとウクライナ問題を利用したが(あるいは作り出したが)結果的に誰が見てもこれはプーチンの勝ちに終わる。当然のように上海協力機構の台頭をもくろむ習近平はロシア制裁を否定する。イランとロシアは急接近してアメリカによるロシア包囲網は言葉だけに終わる。

 アメリカは、自分でコケようとしている。今になってクリミアのことで制裁、制裁、って騒いでるけど、シリアの化学兵器の問題解決を、アメリカはいったいどこの国に丸なげしたのよ。

 そうしたアメリカの失敗を見ながら、石原が「中国を刺激する失敗だった」と言ったのだとしたら、わからないでもない。でも、私はあくまで、彼は傀儡で、自分の意思で言ったわけじゃないと思ってるから、今になって「失敗だった」という石原が許せない。もともと傀儡だったが今は自分の脳みそでしゃべってるぞ、と言いたいのでありましょうが、私が受けた迷惑はその傀儡だった(今もじつはそうだけど)当時の発言なんだから、結局「馬鹿げている」という感想になるのであります。

 それにしても新人作家ってかわいそうだな。こういう人物に認められないと、芥川賞とれないんでしょ?

 え? もう選考委員じゃないの?

 …とってみるかな、その賞。

 ……って、誰か笑えよ!!

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