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2014年3月 6日 (木)

だから……沈む泥船にいつまで乗るのか(2)

 自分で録音した「赤平の夏の朝」を聞きながら、生徒のプリントの採点をします。ティアックのDR-05という、安いリニアPCMレコーダーを使ったのですけど、安価なのにすごい性能で、森の奥行までしっかりと聞き取ることができます。森の奥で鳴く野鳥、手前で鳴く野鳥のエコーの出方、消え方がとても見事で、携帯電話サイズの録音機の内蔵マイクとはとても思えない優れた臨場感です。一度これを沼田に持って行って、一日に、ほんの数回走るSLの録音を敢行しようと思います。

 さて。

 時々、身の丈に合わない、大きなことを考えます。日本という国は、これからどこに向かうのかということです。実のところ、多くの人が同じ心配をしていると思います。歴代政府は(特に自民党政府と官僚は)なりふり構わないで対米従属を貫いてきました。安倍さんもそうであるように見えます。私はある時期問題になった(すでに実行に移された? 結果も出た? これから? 中国の人民元は私がこの国に来た時の十二円から恐ろしい速度で十七円にまで届いたが、それと関係ある?)量的緩和は、日本国内の必要性というより、アメリカに命じられてしたことだと思っています。ジム・ロジャーズが繰り返し指摘しているように、政府の政策で自国通貨を安く誘導し、それが成功したためしはない、のだとしたらメディアも学者もそれを解明し、「アベノミクスだけは例外なのだ」ということをしっかりと分からせてくれるべきです。ジム・ロジャーズの、意図的な通貨安が国家を長期的に繁栄させることはないという論は拍子抜けするぐらいわかりやすく、(世界バイク紀行)なぜ日本のメディアが「日本だけは違う」ということを同じわかりやすさで説明してくれないのか理解に苦しみます。

 アメリカは疲弊し、徐々にアメリカという「ひとつの国、ひとつの意思」であることをやめようとしています。巨大資本が集まって何ごとか相談しそれが軍隊を、連銀を動かす、それが「アメリカの意思」であるように見え、ですからしばしばその「アメリカの意思」は迷走し、東宝映画の多頭の怪獣キングギドラのように分裂症的です。いずれにしてもそれほど遠くない将来、対米従属は「ふり」としてもできなくなります。

 いったい、どうするのか?

 私は夢のようなことを考えていました。日本の資本と技術でロシアの油田を開発し、その実際的労働力を中国が分担するという構図です。私は当時、高校の教諭だったのですから、いくら夢みたいなことを考えても害はありません。対米従属はできない、少子化は進む、流動資産を持つオジンはそもそも投資行動とは無縁である、これまでのように中近東の石油の十七%も消費する(市場価格で買う)ことは決してできない、とするとどこかで資源のベースを持たないといけません。ロシアの埋蔵量は今なお地球の四分の一と言われ、失礼ながらロシア本国の採掘技術は低レベルです(と、書籍に書いてあります)。そして調査もされていない油田を開発するとしたら、道路をはじめとするインフラの整備も膨大な規模で必要になる。

 私は、ある時期たしかにプーチンの頭の中にその構想があったと思います。シベリアを現在の姿で放置できるわけがない。しかしロシアの抱える問題はあまりに多く、大きく、本格的に資本投下することに着手ができないだけです。中国へのODAを本格的に辞めるなら(辞めるべきだ)、ただちにこれをシベリアに振り向けることも検討されて良いはずです。どちらが日本を利することになるのか。もしかして北方領土(明確に日本のものだ)を超える国家的利益がもたらされるのではないかと、私は考える。

 もちろん、アメリカはそんなことさせない。1970年代、資源のベースを中国に求めようとした田中角栄がアメリカにどんな目に合わされたか、それは私だって知らないわけではない。しかし当時と今とでは、アメリカの国力が違う。田中角栄は「アメリカ以外の選択肢もある」ということを示した偉大な政治家だった。以前は全くそう考えていなかったけど、今はそう思う。安倍さんはいつまでも人気があるようだが、単純に「アメリカしかありません」という姿勢が、「許されている」というそれだけのことじゃないのかと思う。(当然メディアも協力する)しかしいずれにしてもこのままじゃいけない、それは日本人なら誰もが考えていると思う。

 沈む泥船にいつまで乗るのか。

 アメリカは自国が火の車でも、「世界の警察」であり続ける幻想から自由になれないようで、今またクリミアの帰属について、何が利益になるのかさっぱりわからない「介入」を行います。北大西洋条約機構の一員としての介入なのか? わかりません。もしそうなら、NATOに対抗するために中国が呼びかけて作った上海機構も「ちょっと俺にも言わせろ」と介入するかも。そっちのほうがよっぽどわかりやすい(といっても、もちろん介入するべきではない)。プーチンはもちろんあてにしてないけど。いずれにしてもクリミアを決して手放す気がないプーチンはアメリカが余計な介入をすればするほど、どんどん凶暴化(?)します。アメリカはそれが狙いなのかもしれませんが。

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