« ハルピンで骨董品を衝動買い | トップページ | 食堂前に貼られたポスターに、いまごろ気づく…… »

2014年3月17日 (月)

「原則」を大事にする中国人大学生には地獄のような授業が

 もっと勉強してください、一日に教材の全文をせめて5回は朗読してください、その日の授業分の文章は前日に読んで、進出単語については電子辞書でしっかり意味をあたっておいてください、と連日言っていますけど、私は実は、日本語科の1年生は大変な中、しっかりよくやっていると、思っています。

 「あ、い、う、え、お」からはじめたのが去年の9月中旬。それがもう「寒い所に住む動物ほど体つきが丸っこく出っ張り部分が少ない。寒冷地で体温を逃がさず生命を維持するためには体の表面積を減らすことが重要だからである。」みたいな文章を読まされています。漢字を使うので生徒は内容は理解できますけど、読むとなると大変です。なまじ、「理解」や「方法」「地方」「南極」なんてもともと中国語であった言葉が出てくるのですから、つい中国のルールに従い、リジェ、ファンファ、ディーファン、ナンジィ、という読みが口から出てきて混乱するのは当然です。

 現在、通訳として教室に入ってくれている3年生2人、4年生1人は、入学以来ずっとクラスのトップでした、という優秀者なのですから、理解の遅れる人についてイライラするのは当然です。自分を基準にして考えると、歩きながらでも教科書を読みバスの中ではずっと日本語の朗読文件を聞いていましたという人なのですから、「なんでもっと死に物狂いで勉強しない」という気持ちにもなるでしょう。

 1年生の中にだって、「通訳の先輩が模範です。卒業するまでは恋人もつくりません。」という人はいます。人気のない教室で夜の9時までこつこつ勉強する人が居ることを知っております。一方では、「高校まで恋愛禁止でガチガチだったんです、ようやく大学生になった今、彼氏ぐらいいて何が悪いんですか」という生徒もいます。その気持ちも分かります。恋人ができると、ほとんどの生徒は勉強しなくなります。

 中国の大学生は日本人以上に恋愛表現があからさまです。体をくっつけ合うようにして階段を上り、それぞれの教室へと分かれていく際には濃厚なハグで別れを惜しみます。学内の緑地で寒さもものともせず熱烈な愛の交歓をするカップルをしょっちゅう見ます。そりゃ勉強なんかしません。だからこそ、あるグループの生徒は意図的に大学在学中は恋愛を避けるのです。

 まさか、「恋をするな」とは言えません。

 でも、「これからどんどん教材は難しくなります、そのつもりで」という客観的な事実は、伝えないといけません。

 教材も、ここに来ると、意図的に混乱させようとしてるのか、としか思えないような言葉を盛んに使用して書かれています。「きつね」は濁りません。上になにか付くと、たとえば「こぎつね」のように濁ります。「ホッキョクギツネ」も濁ります。なのに「キタキツネ」は濁りません。「友達」の「達」は濁りますが「仲間達」は濁りません。あぁそれはね、「友」と「達」はくっついてますけど「仲間」と「達」は別々なんですよ、「親達」みたいに。だから濁らないんです、と説明しても、どういう場合にくっついていてどういうどういう場合に切れているのか、と質問されたらもう答えられません。「とにかくそうなってるんです」としか答えられないんなら、そりゃ教師じゃねぇなぁ、と思いながら……。また別の機会には、畳語の説明をします。「教室が冷え冷えとしています」は「びえ」で、「あなたのやることにはハラハラします」は「はら」。

 「中先生の説明がくちゃぐちゃでとんどんわからなくなります。」

 「私も、せんぜんわからなくなりました。」

 すみません。しゅうじゅうお詫び申し上げます。

 日本語ってなんだよ!!

« ハルピンで骨董品を衝動買い | トップページ | 食堂前に貼られたポスターに、いまごろ気づく…… »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/589238/59308728

この記事へのトラックバック一覧です: 「原則」を大事にする中国人大学生には地獄のような授業が:

« ハルピンで骨董品を衝動買い | トップページ | 食堂前に貼られたポスターに、いまごろ気づく…… »