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2014年3月22日 (土)

8ヶ月ぶりに帰ってきて感じる日本の都市の「洗練」

 日本に帰ってまいりました。私用ですけどそれなりに重要で、むしろ私にとっては「一大事」であります。日程の関係で北海道に帰ることはできず、東京周辺で5泊して、水曜日には中国に戻ることになります。

 8ヶ月ぶりの日本、以前から思っておりましたけれど、中国との違いの一つに、中国の人には失礼ながら、「洗練」がある。日本の国は、かなりの辺境にいたるまで(私が住んでおります赤平市のような)「洗練」が行き届いていると思います。単純に、それは良いことなのであります。

 駅や公共施設の、使いがっての良さ、分かりやすさ、質問すればにこやかに、必要にして充分なことを親切に教えてくれる。もちろん中国のように、距離感がない、人と人とが心情的に密着しながら生きている、それはそれで時に魅力の一つではあります。中国人の対人関係、距離感のなさは日本と大きく違う。近くにいる人は基本的にともだち。親近感を抱きあうから、時にケンカもする。これは皮肉じゃなくて私の本当の感想であります。全く無関係だと思うと人はケンカ、できません。それが良いか悪いかはともかくとして。

 でも「洗練」がすすむとそれは消滅していく。惜しいという個人もいるけど、合理的だから消えてゆく。

 日本は、国のすみずみにまで都市化が進んだ島国であると私は思います。

 21日の夜は、千葉県に住む29歳の若い人2人と、一緒に夕食をとる機会がありました。中国のことについて彼らに報告しながら控えめな感想を聞き、私の中でいろんなことが整理されました。中国の豊かな人、経済的に困窮している人、それが生み出すさまざまな光景。中国の人は、何かが上手くいくとよほどのことがない限りそのやり方を変えない、それは本当なのかどうか。それが生み出す影響とは何か。これからそれは、どうなってゆくのか。

 反省も、ありました。8ヶ月ぶりに日本に帰ってきたのに、質問して情報を取らないでもっぱらしゃべってしまったからです。

 しゃべるには、情報はたいしていりません。

 しかし、黙って穏やかに聞くためには、相手の10倍の情報量が必要です。逆じゃありません。これは本当です。だからこそ、ある種の政治家はあんなにだらだらとしゃべり続け、相手から何かを質問されるとそれに答えようと表面的にはしながら、単純に「更に言いたいこと」を相手への返答とかかわりなく、陳列してしまうのです。それは無知だからです。(『知』の必要なことはみんな官僚にやらせる)

 21日には私がそうなっちゃった。この若い二人とはこれからも会う機会があるので、次はちゃんと聞こう。

 『洗練』に話を戻して。

 私が言っているのは単純なことです。電車の中が実に静かだ。自分の思考や読書に専念できる。食堂を出てゆく人はほとんど、小さな声で食事に対する単純な感想を述べ、「ごちそうさまでした」と感謝を述べて、外部の人となる。

 いや、はじめから外部なのであります。それは冷淡というのと違う。外部に対する最高の礼儀をつくしている。コンビニの画一的な対応は時に評判、悪いですけど、私は今回日本に帰ってきて、そういう感想を持ちませんでした。外部か内部かわからないより、しっかりと外部だということがわかって、その対応が取れるほうがよい。

 それは都市の「洗練」かもしれませんよ。

 ところで。

 中国南方航空機が着陸したのが新潟空港。

 イミグレーションで、「中寛信様いらっしゃいますかぁ」と声を張り上げる空港職員さんがいました。瞬間、預けた荷物の中に禁輸品が見つかったのだ、と思いました。ザウエルのM202か! プルトニウム238の塊か!

 逮捕を覚悟で「はい、私ですが」というと、職員さんは「24日のご予約便が、都合で搭乗いただけなくなりました。26日の同時刻便になっております、まことに申し訳ございません。」

 「いや、しかしそれは、電話で確認済みですよ。26日の搭乗を了承しています。」

 「あぁそうですね、でも確認とお詫びのために、このようにお声がけさせていただきました。」

 丁寧にお礼を言って、別れました。

 電話で確認したことだけど、トラブルの可能性をつぶすために、中国の旅行代理店から日本の空港に連絡があり、空港職員さんがそれに応じて行動してくれる。

 中国と日本の「洗練」であります。トラブルになっても旅行代理店にも中国南方航空にももちろん新潟空港にも、非はない。でも最善をつくす。

 少し良い気持ちに、なるのであります。

 新潟から上野までは、信じられないことに2時間! でありました。

 日本海がわの都市から東京まで、2時間!

 川端康成の小説を支えたのは、東京と、清水トンネルの向こうの雪国という壮大な「距離感」であります。その距離感はもはやない。ないものを想像で補うことはできるが。

 年年歳歳花相似、

 歳歳年年人不同。

 中国の賢人の言葉は、時に味わい深いのであります。

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コメント

久しぶりにブログを読ませてもらいました。武漢にいた時は、毎日読んでいたのですが。読んだら、新潟が出ていたので、コメントする気になりました。ハルピンに戻ったばかりでしょうか。中国で、日本語教師を続けている人たちを羨ましく思っています。私は、家庭の事情で、1年半で帰国しました。残念ですが。また、新潟に来た時は、声をかけてください。案内します。失礼しました。

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