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2013年12月20日 (金)

アメリカという「幻想」

 「マリリン・モンローとキム・ノヴァクは好きだがアメリカは嫌いだ」というのは今は亡き寺山修大先生の(字、あってるかな)「書を捨てよ、町に出よう」というお芝居の(同題の評論もすばらしいが芝居の脚本もすばらしい)中に出てくる、登場人物の絶叫の1つであります。

 このお芝居が上演された1970年代、私はこのセリフの意味を理解しませんでしたが、今ならある程度、わかります。もちろんボウフラがいくらご飯を食べたってせいぜい蚊にしかなれないわけで、外洋にいるクジラが何をお考えになっていたか、正確な理解には程遠いのであります。

 JBLもアルテックもマーチンもハリウッド映画もサリンジャーの小説も名作「華麗なるギャツビー」に出てくる巨大な眼の看板もジャズもサーフサイド6も「奥様は魔女」(ああ懐かしい)も、全部はアメリカの部分ではあるだろうけど、何かの象徴ではない、それどころか相互に矛盾するものが同じアメリカの内部にあったりする。

 たとえば、26千万の国民の4分の1が、いまや飢餓に瀕し生活支援に頼る人は日に日に増加しているという話があるが(たぶん本当だろうと思う)そうなった原因は? あるいは、、財政の崖や政府の休暇は? いろいろあるのだろうけど、原因の一つはこれまでごくごく軽率に軍事力を行使してきたことだろう。そのために世界の混乱は承知で平気でドルを印刷し続けた。日本で「量的緩和」を言うとそれだけで蜂の巣をつついたような騒ぎになるのに。ともかく世界1のGNPを誇り世界一の軍事力を誇り何よりその行使に対する無反省を『誇り』アメリカはアメリカだった。

 それは、私のようなボウフラが考えるに、やっぱり「アメリカ」のためでないといけない。しかし現象は、少しもアメリカのためではないことを物語っている。

 中東に対する影響力を維持したいのか放り出したいのか。イスラエルが孤立して核による『外交』を仮に始めてももう「知らんよ」なのか、それともやっぱり庇護するべき大事な相手なのか。何より中国との関係をどうするのか。(悪くはできないだろう、いつの間にか中国は世界1のドル保有国になったし、アメリカ人の着ている服の8割は中国製なのだから)プーチンのパイプライン構想を放置するのはいったいどうしてか。以前のあなたを知る者は今のあなたを分裂病だと思っているよ、と、誰より国内の「普通の人」が思っていることだろう。

 さっぱりわからない。

 印象として、アメリカという同じ国土に、複数の、そして相互に矛盾する「アメリカ」がある、実はうんと昔から(JFK暗殺の昔から)あった、ということなのだろう。

 だと、したら?

 アメリカという統一された「意思」があると思ってなりふりかまわず依存・従属してきたわれらが国家は、いったいこれからどうなるのか? 中国に接近した田中角栄をパワフルに(しかし陰湿に、無法に)切り捨てたアメリカ、民主党政権をどんな手を使ってでも叩き潰しあとにはごくごく悪い印象しか残さないようにメディアをいいように「支配」したアメリカ、霞ヶ関と安倍に従属を強制しながら、じつは深刻なお願いのために中国にバイデンを差し向けたアメリカ……。いったいいくつのアメリカがあるのだ。

 とつぜん、ボウフラは怪獣映画を思い出す。なにぶんボウフラだからね。

 東宝映画のキングギドラは、時によって善にも悪にもなり1つの映画の中でさえその意思はオルタネートに変わった。

 分裂病だ。

 でも、首はたったの3つだったぜ。

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