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2013年11月 7日 (木)

日本のプロの作家の文章というのはときどき壊れていて

 日本のプロの作家の文章というのは、しばしば壊れております。

 誰でも知っているのは、「羅生門」の次のくだりであります。

 「下人は、老婆の生死が、全然、自分の手にゆだねられているのを理解した。」

 ……この希代の名文を書いたのは芥川龍之介であります。このためにこの小説家の名前を冠した文学賞を受賞する作家というのは、必ずどこか、壊れております。「限りなく透明に近いブルー」や「蹴りたい背中」のような少数の例外を除いて。ここ数年、どうやら、文章が壊れていなければ受賞は難しいようだ。わざと壊れた文章を書くのは難しいことであります。

 文章が壊れていなければ中上健治のように(字あってるかな)人生が壊れております。だいたいこんな時代に、がぶがぶ酒を飲み他人を殴らないと小説が書けないって、気持ちの悪い「秩序と反秩序と双方への甘え」であります。鈴木いづみ女史は、手の指をいっぽんいっぽん切り離さないと小説が書けなかったらしいけど、中上の方が気持ち悪い。

 北杜夫にもあります。

 「私が理乙(医学部のこと)に入ったのは、もとより将来医者になるはずであり、中学のころからそのことをさして疑いもしなかった。」

 すげー。日本の高校生でも書かないような悪文であります。

 山崎ナオコーラというけったいな名前の女流作家がおります。私はこの固有名詞を、京都郊外に工場を持つメーカーのウィスキーをベースとしたカクテルかと思った。

 この女性のことは、死んでも許さない。京都を愛する人間はみんな彼女を許さない。

 いわく、「大文字焼き。」

 そんなものは世界のどこにも存在しない。「五山の精霊(しょうりょう)の送り火」であります。若草山と違う。小説でさらに腹を立てたのは、「大文字焼きのよく見えるところに連れて行って」と言われたタクシー運転手が、「へい」と応えてそのとおりするくだりであります。

 なにそれ。

 京都のタクシーの運転手さんで、「お客はん、大文字焼きとちゃいます、五山の送り火どす」と、訂正しない人はいない。ウィスキーコーク女史は、送り火とタクシーと両方を侮辱した。

 いくらでもある。

 教科書にもある。

 「かさこじぞう」って、そもそも内容に疑問のある童話があります。小学校の……たぶん2年か3年に使っている?

 まじめに、正直に生きていれば幸福が訪れるって、そんな大嘘を大人が子どもについてどうすんだよ。

 とまぁ、思うのでありますが、今回は方言についてであります。「寒かったでしょう」を、お婆さんは「つめたかろうもん」というのでありますが、そもそもそれは北九州の方言であります。

 かさこ地蔵は雪の中に埋もれていた。それほどの雪は福岡には降りません。

 え? ひねくれている? 私はひねくれているから教師をやっておるのですよ。まっすぐな性格だったらもうすこし違う職業を選ぶわい。

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