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2013年11月11日 (月)

ある森林保全員さんの話

 日曜日にはハルピンにしてはけっこうな雪が降りました。北海道の人から見たら、「これって雪降りと言えるのか?」ぐらいな、ほんの数センチのものなのですけど、気温が低く路面温度も低いのですぐにカチカチの氷となってアスファルトに張り付くのであります。すかさず1年生が除雪道具を持ってきて、地面から雪をはがし、緑地に投げます。

 さすが、雪であります。大気中の汚染物質を吸着しながら落ちてくるせいか、数値をインターネットで見ると1020日には観測上限を突破して500に固定されていたそれが、1110日の日曜日にはたったの57であります。

 ようやく普通の大気が戻ってきました。雪がやむと久しぶりに太陽が顔を出しました。あの、ぼんやりと傘をまとった頼りない光ではなくしっかりと空にぎらつくハルピンの太陽であります。

 こうでないといけない。

 さて、森林保護の仕事をする立派な公務員を父に持つ、ごく成績優秀な……普通に東京で会話していると、ちょっと発音に特徴のある日本人にしか見えないと思う……4年生と、「大気汚染」について会話。これが、案外長く、2時間を越える談話となりました。

 彼女は、いつも父から聞かされているそうです。

 「最近、若いやつらの植林技術がなってない。若い連中が植林をするとすぐに枯死する。俺のようなベテランが植えた木は、若木で枯死したりしない。」

 彼女は、父を誇りに思いながら、「父と若い人の技術の違いもあるのだろうけど、実は大気汚染と関係があるのでは?」と考えているわけです。

 中国では植林が重要です。汽車で1日走って見るとわかりますが、ものすごく広大な中国だけど、実は森林というのはそんなにありません。どこまでもどこまでも緑地、トウモロコシ畑であります。日本のように、木が密生している『森』というのはごくごく、貴重なのであります。近代化の中で中国は大量の木を必要としますから、伐採したぶんは植林しないといけない。お父上の仕事は重要であります。

 若い人の植林したものは若木で枯死?

 若い人であろうと熟練者であろうと、若木を成育させないなんらかの条件がある、と考えたほうが科学的では?

 この悪条件は循環するはずであります。植林の不全は森の空気浄化能力に直接に影響しふたたび若木が生育しない条件を作り出します。そのように考えると、ことは恐ろしいのだ。日本にとって他人事じゃない。日本と中国は南の島を巡ってもめている場合じゃない、いますぐ技術協力を行って、日本と中国の森林を健全な状態に保つよう、知恵をしぼるべきだろう。

 日本も、1960年代、70年代、あの高度経済成長の時、日本のみならず各国の(たぶん南米の森も含めて)森の空気浄化能力に影響を与え続けたに違いない。

 ……って、そんなことばかり気になります。若い人はこれから結婚し子供を作るのであります。

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