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2013年10月13日 (日)

生徒と一緒にチェン・カイコー監督の名作「覇王別姫」を観る

 ごく微妙なことを、時に書きたくなります。

 晴れて気温がそれほど低くないという時には調子に乗るのであります。まるでヤマハの250のバイクみたいだ。

 ある休日の夕方、数名の3年生と映画鑑賞会。チェン・カイコー監督の名作「覇王別姫」を一緒に見ながら、「ところでこの分化だ威嚇名だけど、もちろんあなたがたの国にとっては大変な損失をもたらしたわけだよね、その原因って何だったのかな?」と質問。

 さりげなく聞いたのだけど、実は大きな興味、回答への関心があったのでした。

 成績が入学以来ずっと優秀で毎年表彰もされてきましたという生徒が、即座に「スーレンバンです」

 「スーレンバン?」「はい、分化だ威嚇名を起こした張本人です。この4人が分化だ威嚇名を起こしたとき、もう首席は高齢だったので止めることができなかった。」成績優秀な彼女はその4人の名前をすらすらと、私に教えてくれました。

 本当に彼女はこう言ったのです。私はただ「そうなのかぁ」とだけ言いました。

 夫人をはじめとする不良側近がいくら呼びかけてもあれほどのムーヴメントは起きなかっただろう、広大な中国全土をゆるがす無反省な争乱、余人に起こせることではない、それはまさに建国の父、その人が呼びかけたからだろう、と言いそうになりましたが危ういところで思いとどまりました。更に、分化だ威嚇名の時点で「高齢で側近の暴走を止められない」なら、更にずっとあとになってキッシンジャーと建設的な対話をしたり田中角栄の訪問を受けて国交正常化の話し合いをしたりすることも不可能だったはずだ、と思いましたが彼女の清らかな歴史認識に土足で踏みいることはいけないのでした。私は「なるほど」と言い、会話はそこで終わりました。

 調子に乗りすぎてはいけません。

 ヤマハのバイクだって、いくら250だって、コケたら命に関わります。

 でもついでに言っておくと、色んな作家がこの時の出来事について書き記しております。もちろん中国の高中の先生方は蛇蝎のように忌み嫌い、「金目当てのために本を書く作家の小説は読むな」と命令し、彼女たちは粛々と従うのであります。

 書籍を読むときは、大人が「いけない」というものほど、面白い。日本の教科書だってクソ面白くないわけだけど、権力の維持のために選別された『文学』作品が面白いわけないじゃないですか。村上龍の『パラグァイのオムライス』も三島由紀夫の『真夏の死』も、採用した教科書会社は本当に勇気あると思う。それにしたって、この両作者の作品の中では『安全な部類』に属するんですけどね。

 私は、一度高校で、『限りなく透明に近いブルー』を授業したことがある。ざまーみろ。

 あ、だからあの高校、廃校になっちゃったのか。ごめんなさーい。

 今回の記事、どきどきしながらアップしております。ポケットに1万円札が1枚しかないとき、3連チャンしている親にリーチタンヤオで向かっていく北家の気分であります。あ、もちろん私は麻雀やりません。バクチはブログだけ、と決めております。

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