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2013年10月30日 (水)

そして若者は共産党入りをめざす

 当たり前ですけど中国にいてもニュースの内容については何もわかりません。中国にいるからわからないのかも知れません。日本人外教がいるアパートの部屋にはCCTVの電波は提供されないし(自分でパラボラを設置するような熱意はない)パソコンにしてもヤフーの記事は閲覧できるけど少なくとも私のIPアドレスではmsnにはアクセスできません。自分のホットメールアカウントをもう何ヶ月かチェックしていません。msnのアドレスを打ち込むと、呼び出してもいないQQの検索画面が出てきます。そこには当然中国のニュースも配信されていますが、いつまでたっても「死者5名、負傷者38名、5名の手術が成功裏に終了、当局は調査中、交通は正常に復した」と書いてあります。この「交通は正常」がどうも不必要にくり返し言われるようで、中国人の関心というのは日常生活のことだけなのか、と思います。

 要するに何もわかりません。日本にいたときの方がはるかに色んなことがわかったと思います。

 そんな水曜日の朝一番の授業、正確に言うとそれが始まる前。(私は1時間目の授業の30分前には教室に入る)学習委員長の王くんという大連出身の立派な体格の男から、「大学生の政治学習についてコメントして欲しい」と言われました。以前からこの男が休み時間に、「私が党員になれた暁には」という内容の作文を熱心に書いていたことを知っているので、日本外教の政治に関するコメントを党員資格審査に利用するのかなと思いましたが、実際はもっと一般論的なことを彼が求めていることがわかりました。「中国共産党について日本人の考えは」とか「釣魚島問題発生の経緯について」とかいうリアルなことは求めていないのです。「先生、僕らへの励ましや政治学習って何かということをしゃべってください。」

 私は、「若者が政治に関心を持つことは必要なことだ、若者が政治に関心を持つ国の未来は明るい。若者が政治を意識しなくなったらその国に明日はない」と書きました。

 王君の共産党入りはいつのことになるのか。私が知る限り、1年生で党員になったのは昨年度はたったの1人です。それも2年生になる直前、ようやくです。学業成績は優秀でないといけないし、仲間の面倒見がよくないとダメ、寮の部屋は片付いていること、中国語のわからない日本人外教の世話役活動に邁進すること(だから彼はおそろしく私に親切)、仲間同士でトラブルを起こさないこと、毎夕6時からの政治学習(ディスカッション)で率先してスピーチ役を務めること、他にも色んな条件があります。大学を離れても共産党員はもちろん模範で、旅行中公園で見た立て札にこんなのがありました。

 「緑地に立ち入るべからず。共産党員は手本を示せ」。

 大変だなぁ、と思うのであります。どんなに大変でも彼らの当面の目標であります。

 さて、一般論的なことを申せば。

 「国民感情」というあやふやな言葉に仮に実態があるとして、考えるなら、これほどたやすく逆方向へスイングするいいかげんなものもない。開高健の『流亡の書』はそれを描いた素晴らしい小説であります。秦の始皇帝の時代だから古いけど。

 最近の方がわかりやすい。

 私たち日本人にとっての「鬼畜米英」、それは19458月を境にどう変貌したのか。

 最近を見ても、民主党への熱烈な期待は、その後どうなったのか。

 「思い」がどんなに厚かろうと、あるいは厚いからこそ、反対方向へスイングする際のエネルギーは破壊的なものとなる。

 死に体となっているアメリカになおしがみつこうとする安倍、今はまぁ平穏(ホントに?)だけど、いよいよ宗主国がダメとなったら、そして軍事的にも日本を守る気なんか無い(もともと無かった)ということが明らかになったら。

 その時のスイングのエネルギーは怖い。見てみたいけど、怖い。

 で……?

 こっから先は怖くて書けない。

 がんばってね、王君。←皮肉抜き

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