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2013年10月10日 (木)

ノーベル賞を「逃す」なんてタイトルやめてください

 だいたい、当の村上春樹氏自身が、「ノーベル賞寄こせ寄こせ」なんて言っていないのですから、「今年も逃す」なんて書き方やめてください。

 「100キロ級のマグロを逃した」というなら話はわかるし、「イスタンブールがオリンピック開催地指名を逃した」というのもわかります。でも私が知る限り、氏がノーベル賞を「求めて」仕事をしたという経過はないはずです。逃したという日本語は間違っています。だいたい、冗談で「そりゃノーベル賞ものだい」って言うならともかく、本気で文学賞を「要求」する人にろくな小説家がいるわけがない。芥川賞が欲しくて選考委員の前で号泣して見せた太宰治が、よい例でございましょう。

 そして、ノーベル賞を誰に与えるか(与えないか)というのは非常に「政治的」であります。佐藤栄作にしろオバマ大統領にしろ、古来受賞者選出というのは「奇々怪々」ではありませんか。でもノーベル財団の「政治的要求」であったとするなら、すべて綺麗に説明が付く。

 私は村上春樹氏が例の「壁にぶつかって割れる卵」講演をイスラエル・パレスチナ問題の最深部で行ったとき、あぁこれでノーベル賞はなくなったかもしれない、と思いました。それでいいのであります。立派な「成果」ではありませんか。

 でも逆に考えるなら、村上春樹氏にノーベル賞を「与えない」判断をした財団は、「えらい」のかもしれない。内奥に人間の始原的な暴力と秩序への否定・疑問を含む氏の創作姿勢というか創作動機は、この賞の受賞によって制限されてはならないし色づけされてもならない。

 それ以上に。

 ノーベル賞を「回避する」ような仕事を一貫してしてこられた氏が、「えらい」のであります。

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先ほどやっと創作国語の作品すべてを投稿し終えました。
古いパソコンががんばってくれたましたが結構時間がかかりました。申し訳ありません。

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