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2013年9月20日 (金)

貧乏な日本語教師やっぱりストラディバリ(笑)を買う

 まぁ、そうなるだろうとは思っていた、あなたは楽器をただ見に行くだけと言ってたけど、実際にそれを目にしたらどうなるか、今までのこと考えたらわかるわよね。

 と、配偶者が申します。

 へぇ、その通りであります、すんまへん。

 楽器となると、なぜかもう見た途端に欲しくなるのであります。私は衣類を買うのが本当に苦手で、配偶者が袖口のすり切れたボロボロの衣服をいくら注意しても新しく買うのが気が進まないのでありますが、胸に鈴か何かついていて音が出て、楽器屋さんに売ってたら背広でもシャツでも買うと思います。

 衣類は増えませんが、楽器は増え続けております。無駄かも知れません。無駄でしょう。

 それでもまぁ買った以上は飾っておいたりすることなく、飽きずに弾いております。G3のグランドは一応日本を離れる直前まで歌志内在住の有名な先生の元で習っていたし、オーボエは日本にいる間じゅうはずっと練習して、ネットには「素人は先生につかないと音を出すのは絶対に無理な楽器」と書いてあるのに、簡単な曲、たとえば「遠き山に陽は落ちて」とか「見上げてごらん夜の星を」なんかならなぞれるようになったし(残念ながらオリジナルキーでは無理。移調が必要)コントラバスはボーイングが恐ろしく難しいけど、味のあるいい楽器、と思えるぐらいには練習しておりました。ただ中国に持ってくるのは無理だっただけ。たしかにバイオリンを3台も買ったのは乱暴だったけど、それぞれちゃんと使い分けております。

 さてこんどは、ハルピンは中央大街ちかくにある楽器屋さん「馬林」からのメールが、発端。

 「手工芸品が入荷したよ。買わなくて良いから見に来たら」うう~む、馬林さんは私のことをよくわかっていらっしゃる。「見に来い」だなんて。

 104番のバスに1時間揺られ、馬林さんへ。「どれ?」馬林さん「これ。こっちが量産品。こっちが手工芸品。」私「違いがわからないよ」馬林さん「弾いてみたらわかるよ。」

 弾いてみて……。

 で、でけぇ。音、でけぇ。もしかしして馬林さんの店がせまいからか? いやそんなことはないよな。

 前回のバイオリンとはっきり違うのは、胴の共鳴が細かい細かい。弓の返しとかロジンの塗布のムラとかを残らず拾うので、(もちろんミュートできない弦の音も)バイオリンがものすごくヘタになりました。もちろん、今までがヘタだったんですけど。うっかり胴に弓が当たったりするとそれもでっかい音で共鳴します。口うるさい女の人とシフォンケーキ作ってるような気になりました。

 中国でものを買うのでありますからまぁ駆け引きをしながら値切るわけですけど、この馬林さんとは昨日今日のつきあいじゃないし。でも、値段は、オーボエのリードの時もそうだったけど、金輪際ブログには書けません。

 弦の値段もアジャスター(不良品が多い。5つ買うと2つは不良品)の値段も弓の値段も(弓は合計5本所有)書けません。

 私は思うのですけど、楽器というのは要するに物語であります。いい音悪い音があるのはわかりますけど、一定以上のレベルになるともう「きぶん」じゃないでしょうか。現実に、フランスの音楽教室あたりでは、スタインウェイとヤマハが同格であったりするそうです。以前、高名なピアニストで、「日本のピアノはしょせんは消耗品。スタインウェイは違う。いつまでも家の一部として命がある。第一その前に座ると演奏を辞める気がしない」って言った人がいますけど、それこそ物語ということじゃないですか? それにバイオリンの音を決めるのは本体が3分の1、弦が3分の1、弓が3分の1っていうじゃないですか。私が知る限り日本人で最初にストラディバリを買ったのは辻久子さんですけど、辻さんのレコードを当時聴いて、「うむ、さすがストラディバリだ」と思った人、何人くらいいるんですかね? 少なくとも私の周囲にはいませんよ。川井郁子さんは1枚のCD「コールド・スリープ」の中で、バイオリンを国産のプロユースのものとストラディバリと取り替えて弾きます。ちゃんとした再生装置なら音の違いはわかりますが、さて人気投票を行ったとして、好みは別れちゃうんじゃないでしょうかね。

 ストラディバリだという「物語」に突き動かされて川井さんは恍惚とするんです。それでいいじゃないですか。

 そんなわけで私にとっては今日はストラディバリを手に入れた日。(物語、といってもちょいと無理があるな)練習しよっと。

 え? 松尾先生なんですか? え? ★★の書類の締め切り?

 すんません仕事もします。

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