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2013年9月22日 (日)

中国的お買い物事情…香炉編

仏教徒であります。

アパートの東がわの壁に両親の戒名(配偶者の両親の戒名も)を書いた紙を貼り付け、朝夕に礼拝しております。位牌を持って来られれば良かったのでありますが道中に万が一のことがあると大変なので置いてきたのであります。

 生徒が「それは何ですか」とよく聞きます。「日本人は死ぬと名前が変わる。これは私と奥さんの両親の、死後の名前だ。カイミョウという。朝夕にこれを拝む」と言いますと、私と同じ動作ですべての生徒が拝んでくれます。拝み終わって、「先生は死ぬとどういう名前になるんですか」というので、「そりゃまだわからん」と返答します。わからないし、実のところ興味もありません。戒名はもういらないかも、と思います。紙に書いてあるのが戒名であろうと本名であろうと、朝夕の礼拝の時にたとえ短時間でも生前の両親に思いをはせ生んでくれた事への感謝をいたせば良いのであります。だいたい仏教に限らず宗教というのは時の権力者が政権の保全延命のために利用してきた、そちらの側面の方が重要であります。これからのことはわかりません。私は一応死ぬまで両親の前に線香を立てて礼拝をすることを欠かさない、それでよろしいかと思います。子どもに強制することは絶対にしない。

さて、日本からお鈴(本当は金へんだがAtokで出てこない)は持って参りましたが、香炉を持って来ることができませんでした。しかたなしにお酒を飲むオチョコを生徒から1つもらい、それに灰を満たしてそこに線香を立てていたのであります。

 ある日中国人の先生から、「先生何か欲しいものありますか」

 私は、「香炉です。哈爾浜も北京でも探したけど300元とか1000元とか高すぎる。形と大きさも、映画の中で秦の始皇帝が使っていたものみたいにものものしい。そんなのじゃなくて本当に線香を1本立てるような小振りなのが欲しいのです」

 すると先生は(日本の女優で言うと樋口可南子そっくりのすごい美人。女生徒の人気も絶大)すぐにネットで取ってくれました。「これが一番小さいです。送料共で22元です」

 ええっ、とのけぞって驚きました。陶器ですけど、表面にびっしり般若心経が書いてあります。ボールペンを軽く当てると、「こおん」と、ひどくいい音がします。もちろん灰を満たせば音は出なくなりますが、私が言いたいのは焼きが均一だということです。般若心経の文字をよくよく読んでみましたが、どう見ても日本の陶器のようにシールを貼り付けたりはしていません。間違いなく、金粉で「書いて」それから窯で焼いているようです。

 どんなことがあっても22元じゃありません。

 「樋口可南子先生本当の金額を教えてください」

 「ヒグチカナコって誰ですか。金額は22元です。ここにレシートもあります」

 本当に22元です。

 中国、おそるべし。

 どこの世界に、金文字で般若心経を書いた香炉が350円で……。

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