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2013年5月26日 (日)

いざ、黒河へ(その1)

 何度も同じ失敗をしてしまいます。

 中国人に向かい、「お、それ、おいしそうだね。どこで買ったの?」なんて聞いてはいけない。ほぼ100%、言われた中国人はにこやかにそれを差し出し「あげます」と言います。「それ、おいしそうだね」の言葉は、「それをくれ」という意味なのです。

 でも本当に、ついつい、聞いてしまいます、前々からこんな文房具があればよい、と思っていた何かを、目の前の生徒が使っていると、「どこで売ってる?」と、自然に聞いてしまいます。えらい勢いで生徒は教室を飛び出していきます。「☆☆超市で売っています」とは答えないで、それを買いに行ってプレゼントしてくれようというのです。で、「お金払う」って言っても絶対に受け取りません。

 思わずぽろっと言っちゃって、次の瞬間、「うわっ失敗した、オレはなんど同じ失敗をしたら気が済むのかぁっ」と反省してもあとの祭りであります。

 「いつかは黒河へ行ってアムール川を見るぞ」と、たわいない世間話のつもりで言っていた私。でも列車で10時間以上かかる町だし、まさか、と誰だって思うじゃないですか。

 ある日、その黒河出身の人が、真面目な顔をして、「先生が行きたがっている黒河ですけど、ようやくツアーの設定ができました。67日金曜日の夜840分の列車の寝台で行きます。帯同は私と☆☆と▼▼です」。

 え? ええ~?

 私「君らにとっても大事な休日じゃないですか」

 黒河出身生徒「大事な休日だから先生を黒河まで案内するんです」

 私「いや、それだって、その」

 帯同生徒1「先生、1人で行った今までの一番遠くってどこですか?」

 私「か、凱徳広場」

 帯同生徒2「でしょ? 先生1人じゃ黒河までは絶対に無理ですよ。だいいち鉄道の切符に何種類の等級があるかそれもご存じないでしょ」

 私「し、知らないけど」

 黒「それとも私達と行くのは嫌なんですか」

 私「嫌なわけないじゃない」

 帯「じゃぁいいですね、67日夜840分ですよ。黒河到着午前710分です」

 私「ちょ、ちょっと待って」

 私は、電話で私の通訳さんを呼び出しました。何か困ったことがあったら、いつでもこの人に電話することにしています。タクシーで行き先が告げられない、野菜やさんでほうれん草が買えない、という時に、電話で一発で解決してくれます。

 「……そういうわけなんですよ、彼女たちにこの携帯電話渡すから、大事な休日を2日もつぶして私の個人的な旅行に帯同することない、それはあまりに申し訳ないことだから辞退する、って説得してくださいよ。」

 わかりました、電話を彼女に渡してください、と通訳さん。

 数分後。

 黒河出身の生徒さんが私に携帯電話を返してくれました。通訳さんはまだ電話に出ています。

 「ありがとう。彼女たち、わかってくれた?」

 通訳さん、次のひと言。

 「私も先生と一緒に黒河へ行くことにしました。」

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