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2013年5月 5日 (日)

中国の連休、大道芸を展開する人々

 私の若い頃、飲み屋さんで飲んでいると、ギター一挺を抱えた男性が「旦那、何か一曲弾かせて下さい」と、やってくることがありました。だいたい1000円か、1500円か、そこらなんですけど、確かにギターも歌も、両方うまかったです。客は一緒に歌ってもいいしただ聞いていてもいいわけです。客が注文しそうな歌を一応押さえておく必要がありますから、当時でも500曲程度のレパートリーは必要で、かなり集中的な努力が必要だったのじゃないでしょうか。そういう人の中から、田端義男さんなんかをはじめとするテレビで人気の「演歌歌手」が誕生したという話なのですけど、他の人はともかく田端さんは本当に「流し」かもしれません。

 カラオケなんかない時代の話です。やる方も大変だったでしょうが、客の側から言っても、断る場合も、「それじゃぁ、黒の舟歌を」と頼む場合も、礼儀を保つのが結構大変だったのを思い出します。

 連休のある日、ハルピン第1の観光スポット、中央大街でバイオリンを弾く男性を見ました。夜に酒場へ流してくる人が昼間はこうやって大道芸で小遣いを稼ぐのかと思いましたが、足元を見てもお金を入れる容器がありません。側にいる人に、「演奏が終わったら金を要求するの?」と聞いてみましたが要領を得ない返事が返ってきました。あるいはただ弾いているだけで金は要らないのかもしれません。

 バイオリンはかなりの年期物で、指板は取り替えたあとがありました。しかも取り替えてからもかなり弾き込んだらしく、よく使うところはえぐれていました。弓はあまりに強くしかもしょっちゅう和音を弾くので相当数が切れてしまっていて、これも交換時期かなと思いました。

 お金を取らないとしたら、純粋に「聴いて貰う喜び」をオジサンは味わっていたのでしょう。たしかに、聴衆はみんな熱心に身を乗り出すようにして「鑑賞」していましたか。

 ペキンの観光地には、水で地面に文字を書く人がいます。穂先が大変柔らかい長~い筆で、流れるような筆遣いで字を書いていきます。水ですからあとからあとから乾燥して消えていきます。オジンの芸当のようですけど、意外なことに若い女性がやっていたりします。これも金はとりません。ただ字を書いて見せるだけです。

 中国のちょっとした都会の公園では、どこからともなく太極拳の師匠みたいな老人が現れます。すると市民が集まってきて、その老人の真似をします。老人の身のこなしはなるほどプロフェッショナルで太極拳らしい。そして習う人に向かって「ちゃうちゃう。もっと空中で同じ姿勢を長時間保って」みたいなことを言って矯正しています。これも金は取りません。

 してみると、「表現」するのが楽しいのだ、ということになります。

 私に、何かできる「大道芸」はないでしょうか。小学校2年生から水泳に親しんだから、肺活量は今でも普通人以上。ガソリン含んでブーッと吹き出して火をつけるとか。あれ、けっこう勢いよく遠くへ吐き出さないと危ないらしいんですよね。でも……やっぱりそれだけじゃダメで映画「ポンヌフの恋人」みたいに宙返りしながらガソリン吹くとか。となると、何やるにしても命がけですね。

 ベトナムには二胡ならぬ『一胡』とでも呼ぶべき楽器があって、これが意外とわななくような「泣く」ような音を立てて大変に風情があるんですけど、日本にそんな楽器ないですかね?

 この日、大変に人気を集めているコーナーがありました。こっちは、しっかりと金を取ります。それでも、いくつもの店舗が(といっても椅子を置いて商品見本を置いただけだが)あるそのどれにも、客が寄ってきていました。

 「似顔絵」です。

 せいぜい数十元なのでよっぽど書いて貰おうかと思いましたが……。

 のどかな労働節の休日でありました。

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