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2013年3月 3日 (日)

バスに乗ったら老人に席を譲る

 実は、バスで座るのが苦手です。

 市内循環バスなんかだと、私はまず座りません。立ってつり革を持ち、四方の窓からきょろきょろ景色を眺め続けるという、挙動の怪しい初老でいることを好みます。立っていた方が景色はよく見えるし、だいいちバス酔いしにくい。座ると、運転の乱暴なバスならとくに、私はてきめんに酔います。

 日本にいる間はいいあんばいだと思っていたのですが、ハルピンに来ると、みんな老人には席を譲ります。困ったことです。若者はオジンが乗ってきた瞬間に席を立ちます。今日もハルピン師範大学から黒龍江東方学院までバスに乗ったのですが、私と10歳も違わないようなおじさんが、「座れ」と言って立ちました。ことわるわけにはいきません。礼を言って座ります。

 オジンに席を譲る、それは単純に美徳なのであります。美徳なのであれば示すのも受けるのも躊躇は禁物です。

 ところでハルピンの市内循環バスは、商店のおやじさんおかみさんが商品の運搬、時には仕入れに利用したりもします。一個で通路がふさがってしまうような、大変な荷物の場合もある。でもみんなそれぞれの事情に合わせ、譲り合い、不平は言いません。

 今日は、70歳くらいの道路工事従事者の制服を着たおじいさんが、大きくはないけどひどく重そうな道路工事の機械を持って乗り込んできました。どうやら、振動を利用して圧力を作り出しアスファルトを固めていく、日本でもよく見るあのダダダダのようです。乗車時に難儀をしていたようで、若者や中年が我先に手を出し、ひっぱりあげるのを手伝いました。

 私は席を立ちました。しかしおじいさんは座ってくれませんでした。どうやら、機械のそばについているほうが、大事なようでした。

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