« 中国大陸は広い、ものすごく広い | トップページ | 私を福山雅治にしてください »

2013年3月14日 (木)

中国で食べ物の味をほめるということは

 中国の大学は2学期に入りましたが、すべて順調です。体調はすこぶるよろしい。毎日教学楼の5階まで上がり授業をし、アパートの4階まで戻ってくるというのは少しは運動になります。教務の先生から出せといわれた7月までの授業計画は締め切りの金曜日より1日早く、木曜日には出し終わりました。

 しかし、私はまだまだ中国人と生活するルールというものをわきまえず、失敗ばかりしております。というか失敗は増えてまいります。

 3年生の教室で。

 ひとりの女子生徒の机の上にお菓子が載っておりましたので、評論したのであります、自分も食べたがすこぶる味がよろしい、お肉を甘く味付けして粉にし、ケーキの上に載せるというかまぶすというのは日本のお菓子にはない発想だ、新鮮な味だ。

 そのように言って、授業を始めました。すると4545分の授業の真ん中の5分の休憩時、彼女がニコニコ笑いながら、それをもって教壇までやって来るのであります。

 「これ、先生にあげます」。

 ええっ、これはあなたがわざわざお金を出して買ったケーキだから申し訳なくてもらえません、と辞退したのでありますが、中国ではこういう場合、差し出した側は決して引っ込めません。そんなことはないだろう、本気で断ろうと思えば断れるはずだ、と思われる方は、一度中国へお越しになるとよろしい。

 私はついに、かたじけなく受領。彼女の本日の食後の楽しみを奪ったことを恥じながら。

 何時間かあと、通訳の4年生に会うことがあったので、質問をいたしました。

 「中国では、誰かの持っている食べものの味をほめるということは、『それをくれ』ということなんですねぇ」。

 すると通訳さん「そうですよ、知らなかったんですか?」

 「はい、3年生の趙さんにそう言ったらそのケーキ、くれました。申し訳なくて」

 「彼女は先生に食べてもらえて、喜んでますよきっと」

 通訳さんはそう言ってくれますが、どう考えても私はそんなに偉くありません。誰かに何かを献上して自分が満足を覚えるというのは相手がもっともっと偉い場合でしょう。私だって例えば本田宗一郎が貰ってくれるなら大事にしているモンブランの149を献上して嬉しいと思う。しかし私は実はごくごくつまらない、凍った道ですっ転ぶようなドジな無能なオジンにしか過ぎない。

 反省しながら、アパートに帰って、お茶を入れて、ケーキを皿に載せて味わって。

 おいしい!

 彼女にそのティータイムの10分間の幸福を報告するのも楽しみになりました。

 中国、広くて、奥が深い。この先いくつの失敗をすることになるのやら。

« 中国大陸は広い、ものすごく広い | トップページ | 私を福山雅治にしてください »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/589238/56953604

この記事へのトラックバック一覧です: 中国で食べ物の味をほめるということは:

« 中国大陸は広い、ものすごく広い | トップページ | 私を福山雅治にしてください »