« 日本は直接民主主義の国ではなかったのか、それなら有権者の「投票責任」は | トップページ | コミュニケーションというのは……12月16日のお茶会 »

2012年12月15日 (土)

プロペラ機の飛来は確かにおそろしいが

 私は現在日本を離れて中国にいて、中国の人の手厚い世話で快適に生きている。お米ひとつ買うのに、「どうして1人で行くんですか、ちゃんと誰か学生を連れて行ってください」といわれる。9月下旬には日本人外教が不安になっているかもしれないからと、外国部の学部長が激励会を主催してくれた。次の日には、全員の日本人外教に1人ずつ「安全確保要員」がついた。外出を出来るだけ控えるが、どうしてもどこかへ行かなければいけないときにはその担当に連絡を取るように、と言われた。もちろんその先生のお世話になった外教は1人もいなかった。しかし感謝はしている。

 生徒はせっせと日本語を勉強し、日中間に何があろうと勉強をさぼることはしない。当たり前だが私は私なりにそのがんばりに応えようと思っている。

 今日はハルピンの装身具専門のビル『服装城』へ出かけた。さすがにすべての品物に値札がついていないショッピングセンターへ行くのは不安があり3年生の劉さんに同行をお願いした。

 時計を売る店で。

 看板が面白く、私はノートを出してメモをとった。今から思えばそれはやらないほうがよかった。私にとっておもしろかったのは外国産の時計の中国名だ。大好きなメーカーであるロンジンは中国語で書くと浪琴だ。2番目に好きなメーカーはロレックスだが、中国語で労力士と書く。ラドーは雷達だしオメガは欧米茄ということになる。それがおもしろくてメモを取ったのだが、すぐに複数の警備員がやってきて「何をしている」という。私はメモを見せ、「私は日本人で、スイスのメーカーの名前を漢語でどう書くか勉強していたのだ、これは勉強(シュエシー)だ」と繰り返した。すぐに警備員が納得してくれ、何事もなくてすんだ。敵意は感じなかったしもちろん排斥もされなかった。

 多くの中国人が日本人に悪意は持っていない。しかしたぶんメディアと自民党は中国人の反日感情を『利用』した。あるいはそこには戦略と目的があったのかもしれない。しかし中長期的にそれは日本に良い結果をもたらさないと思う。1つの市の1つのマーケットの出来事を全中国に敷衍するわけにはいかないが、私は、全部の中国人が日本人を退けているかのようなある時期のメディアの報道基調は日本に損失をもたらしたのではないかと、言いたい。

 次の首相に安倍がなるのはもう止められないとして、私はそれでも尖閣に港湾施設を『日本政府が』建造することを絶対に望まない。政府要員が常駐するのも公約だそうだが、選挙後はその公約が腰砕けになることを強く期待する。多くの人は安倍が船溜り(どんなものか私は知らない)をつくり政府要員を常駐させないと中国がガスと石油を採掘し始めると思っているかもしれないがそれなら石原が騒ぎを起こす前にやっていたはずだ。逆に日本が採掘あるいは調査、できるのか? できない。アメリカの石油メジャーがそんなこと許さない。日本が産油国になることができるとしたらアメリカと手を切ってからだが、そんなことをして中国と『敵対』を表面化させることは出来ない。安倍のやろうとしていることは大いなる矛盾だと思うが、メディアは何を考えているのかそんなこと指摘しない。

 ある意味でそれは報道メディアではない。

 尖閣の帰趨は棚上げになる。日中の経済的互恵関係は復活する。アメリカの覇権はゆるやかにあるいは急速に衰退するしその象徴的な出来事が来年の「財政の崖」なのだとしたらそれは逆らえないシナリオではないか。そもそも歴史的に見て軍備拡張に血道を上げた国家が長く繁栄を保ったことなんかない。アメリカという船は沈む。安倍は日本人をいったいどこへ連れて行こうというのか。

 プロペラ機が飛来したそうだ。「アメリカなしでどんな外交ができるのか」という問いかけだとしたら、恐ろしいと思う。もちろん恐ろしいのは中国じゃない。

 安倍の自民党だ。

« 日本は直接民主主義の国ではなかったのか、それなら有権者の「投票責任」は | トップページ | コミュニケーションというのは……12月16日のお茶会 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/589238/56325446

この記事へのトラックバック一覧です: プロペラ機の飛来は確かにおそろしいが:

« 日本は直接民主主義の国ではなかったのか、それなら有権者の「投票責任」は | トップページ | コミュニケーションというのは……12月16日のお茶会 »