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2012年12月11日 (火)

中国映画もすばらしい……「山の郵便配達」のこと

 中国の実に多くの若者が、日本の映画を観ています。

 ナルト、ほかげ忍者、ワンピース、名探偵コナン、ちびまるこちゃん、などのマンガも大人気。私はそれらを一度も見たことがないのですが、そういうと、「日本人なのに!」とびっくりされます。私は頭の形がちびまるこちゃんのおじいちゃんに似ているらしく、そのおじいちゃん知らないというと、とても残念がります。日本の家にはテレビがないのだというと、じゃぁパソコンで見ればいいじゃないですか、といいます。

 大多数の生徒が宮崎アニメはみんな見ています。看護婦のミタとかいうドラマがあるらしいのですが、えらい人気です。それもしらないというと、松島奈々子を知らないのですか! とまた驚きます。その人なら知ってる、なんとかいう歌舞伎役者の奥さんでしょう、というと相手はため息を一つついて、「先生授業はじめましょう」ということになります。

 私は、「中国の映画もすばらしいよ」と言って、『山の郵便配達』の話をしました。

 親子2代にわたる郵便配達の話です。父から24歳の息子へ配達業務がうつる、その日の朝から映画は始まります。湖南省の山岳地帯に住む人々はテレビやパソコンはおろか電気も水道もない生活をし(1980年代)郵便配達夫が来るのを心から楽しみにしている。数日あるいは数週間に一度というその配達日には小さな山村のすべての人が配達夫の前に立ち、にこにことその顔を眺める。その中に、誰からも相手にされない盲目の老婆がいる。彼女のところには定期的に遠くへ去った息子から手紙と小額の現金が送られてくる。老婆は目が見えないから郵便配達夫に読んでもらうしかない。聞きながら老婆は、「いつも同じ文だねぇ」とつぶやく……。

 初めて札幌の『シアター・キノ』さんでそれを見たときは、涙を抑えることができませんでした。何十年も配達を続けた父はついに足を痛め3日で120キロを歩きとおすという過酷な業務はできなくなる。息子がそれを受け継ぐ、その日、冷たい川を、父は息子に背負われて渡る。……

 ……どうだそんな映画もあるのだ、というと、女子が1人、手を挙げました。「私は観ました。日本では『山の郵便配達』というんですか。中国では『那山那人那狗』といいます。」

 他に観た人は? と聞いてみました。彼女以外にはいないようでした。

 彼女に、「なんとかアマゾンで買えないか」と頼んでみました。「あたってみましょう」と彼女。中国では、ネットで外国人が買い物をするのがとても難しいのです。5日後、そのDVD届きました。驚くべきことに22元でした。同じ監督の映画1本が付録としてついていて、そして『山の郵便配達』本編は中国語吹き替えのトラックがありました。もちろん、音声を中国語にして字幕を日本文にして鑑賞することもできました。

 この調子で、『紅いコーリャン』と『小さな中国のお針子』と『シュウシュウの夏』と『大地の子』と『変面』と『あの子を探して』と……。

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