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2012年11月10日 (土)

夢は逃げる、追いつきたかったら夢より速く走れ

 1年生の教室。

 ある日生徒が、「先生、何か日本の、格言を黒板に書いてください。」

 私は即座に、「すべての男は消耗品である。女は戦利品である」。

 生徒は「なんですそれ」。

 私は、「これは私が一番信頼している日本の作家の言葉だ。この人の作品のおかげで、私は33年の高校教員の職をまっとうできたのだ。」

 生徒「でもそれは困ります。」

 次に私は、「すべての男ががんばるのは、半分は女にほめられたいからである。残り半分は、ほめてくれる女がいない寂しさを紛らわすためである」。

 生徒「それ、もっとダメです。」。

 私は、「北野武を知らないのか。日本で一番優秀な映画監督だ。中国でチャン・イーモウ、日本で北野武だ。彼が監督した『HANA-BI』の叙情、そのすばらしさを、観たら君もきっと理解するだろう」。

 生徒「でもその格言はよくないです。」

 仕方なく私は黒板に、「夢は逃げる、追いつきたかったら、夢より速く走れ」と書きました。そもそも私は夢なんて言葉好きじゃありません。しかし学習とか青春とかそんな言葉じゃないとダメだというから、創作したのです。ちなみに私は白樺派という文学ムーヴメントも大嫌いです。人間の本性が『良いもの』だったら、そもそも文学そのものが生まれちゃいません。

 でも生徒は、「おお先生、それならいいです」。

 なんのこっちゃ、と思いながら授業を終えました。

 数日して、私はびっくりしました。

 クラス旗ができたのです。たたみ1枚半くらいの大きなものです。その中に、私がとっさに書いた格言が、書かれているのでした。

 夢は逃げる、追いつきたかったら、夢より速く走れ。

 このクラス旗は、学部長とか学生会役員とか、そういうエライ方々の審査を受けるらしいのです。

 万が一、「すべての男は消耗品である」と書いたら……。

 それならそうと、最初から言えよ。

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