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2012年10月10日 (水)

消費される「もの珍しさ」その2

 ものすごく早く時間は経過し、あと1週間で中国滞在、2ヶ月となります。まことに信じられない。全身で、捨て身でこちらにぶつかってくるような人懐っこい生徒達、大学側から負わされた「任務」とはいえ、自分が卒業論文書きで忙しくても、あるいは体調が不良でも、「大丈夫です、本当です、先生何で困っているんですか」と問いかけ、問題解決のために奔走してくれる上級生。

 寝ている間が本当で、起きているのが逆に夢なのではないかと思えるような1ヶ月と3週間でした。この期間、私はアパート下のスーパーのおかみさんや正門前の果物屋のアンちゃんと顔なじみになり、無口で無愛想な学内の野菜やさんと短い世間話をするようになり(とはいえそれは、彼女のつぶやくような一言の意味を聞いてそれに意見を言う、という程度なのですが)学外食堂「故郷風味」のおかみさんやコピー屋さんの店員さんに顔を覚えてもらい、調味料やコメや肉や野菜、食器、といった当たり前のものならどこで買えるか、なんとか把握してきました。それぞれの店主さんの商売の個性についてもだんだんわかってきました。米屋のおかみさんは今なお私をロシア人だと思っています。以前に頻繁に米を買いに来たロシア人でもいたのかなぁ。

 残念なことですが、来た日に感じた「新鮮さ」が過去の感動になって行きます。1つの散歩、1つの買い物、すべてが徐々に「当たり前」になっていきます。

 以前に私はこの日記に、「突然現れたストレンジャーがかまってもらえるのは当たり前、その、異者ゆえのもの珍しさは消費されて当然、消費された後が大事」という意味のことを書きましたが、それはお互い様なのでした。私のほうも、来た当初、この大学に対して、ハルピンという町に対して感じた「もの珍しさ」をどんどん消費していきます。

 少しずつ行動範囲を広げ、(たとえば近くにある731部隊の資料館へ「単独で」訪問してみるとか)私は私の中で消費されていく「もの珍しさ」を維持しないといけません。それが20147月までとなると相当な好奇心を必要とする、自覚していても難しいことになります。

 好奇心の総量が人生の価値を決定する、というのは、日本にいた頃からの私の信念でした。

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コメント

僕も毎日決まった時間に起きて、決まった時間に家を出て、決まった時間に授業を受けて、決まった時間にご飯を食べ、決まった時間に家に帰り、決まった時間に寝る。というある意味ワンパターン化してきた生活の中でわずかでも刺激を受けないと受けないと。と意識しています。
本当に好奇心というものは大切で、僕も大体同じ日々の中でわずかに違う物を探しています。
そして気になればすぐに行動をとるようにしています。
そうすれば決まった行動を取らないため、刺激になるからです。
毎日が同じだと感じるのは毎日を同じ目線で見てるからであって、違う角度、違う見方をすれば、毎日というのは輝かしいものになると信じていますから。

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