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2012年10月28日 (日)

対米従属以外の外交オプションをメディアが語らないという不思議

 日本の「対米従属」はいつ終わるのでしょうか。

 ある時期、私の中には深い疑問がありました。1999年にEUがユーロ導入を本格的に決めたとき、どうしてアメリカはただちに制裁措置を検討しなかったのか、ということです。

 ヨーロッパ共通通貨の本格使用は、アメリカの覇権に直接影響する、重大なことだったはずです。クリントンだから民主党だから、ということではないでしょう。たとえばエクソンモービルなどの石油メジャーに、欧州共通通貨での決済を認めないと宣言させるとか、硬軟取り混ぜた報復措置(牽制策)を、アメリカがきっととるだろうと思いました。結局、2002年にはすんなり導入。私は偶然その時期にアイルランドという国を旅したのでしたが、ユーロとアイリッシュポンドの両方の紙幣を見ながらある種の感慨に打たれておりました。(日に日に、アイリッシュポンドは円に対して下げ続けた。当時ユーロはなんと147円台で、上昇中だった)アメリカの覇権が終わる、それをこの2種の通貨の平行使用が視覚的に表しているように思われたのです。

 周囲にいる社会の先生とか聞けるすべての人に、クリントンはどうして報復しないのか、と質問して回りました。「どうやって」「なぜ報復」などというふうに聞き返され、私のその疑問自体が荒唐無稽である、それがどうやら答えのようでした。

 それから10年。たしかに、トルコやギリシャ、イタリアといった、ユーロの足をひっぱる国はあったでしょうけど、それでも堂々たる世界通貨への道を歩み続けた。それまでは貿易決済通貨といえば自動的にドルだったわけでしょう、それに、そういうことなら東アジアだって、ということで円や元、ウォンやドンといった通貨をバスケットするプランだって生まれたわけでしょう。

 ユーロを、アメリカは問題にしなかった、というのはやっぱりおかしいはずだ、と私はなお思っているわけなのです。

 次の謎は、対米従属以外の外交オプションをどうして誰も(政党も官僚も、メディアも)考えないのか、ということです。今、考えないといけないはずです。竹島のことで韓国と、尖閣のことで中国と、日本が交際に苦慮するとき、ロシアは不思議に静観しています。こういう時に北方領土を大統領が再訪問、ゆさぶりをかけたりしない。それは大人の態度と言うより、シベリアを日本の資本と技術力で開発しインフラ整備の資本投下も行わせる、そういうプランがロシアにはあるんではとか、考えるわけです。だとしたらロシアはアメリカが覇権を喪失した後日本の外交姿勢がアジア寄りになることを想定しているのかもしれない。これだけ小さな国が資源もなくそれでも1200兆円と言う気の遠くなるような流動資産を持っている、それはロシアにとって意味のあることに違いないだろうと、思うのでした。

 問題なのはそういうことを日本の側が考えているように見えない、そういうことです。私がここに書いていることなんか夢物語でいいのであります。でも現実に対米従属以外の外交(外交じゃないけど)プランを持たない現在を、どうして誰も「異常だ」と、言わないのか、ということであります。対米従属から抜け出るとかいう以前に、アメリカの石油メジャーに遠慮して海底資源の調査もやらない、やるのは相変わらず中国敵視の材料発掘だけ。プランも何もなくただ今のままじゃ選挙が戦えないからというそれだけの理由でどんどん政党をつくる。

 百歩譲って、政治家はうそつきでもいいんです、でもメディアは……かなり、本来やるべきことと違うこと、やっていませんか……?

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コメント

中国に数カ月いると、いくら何年も一緒にいる配偶者様といえど、久しぶりに感じる「日本」は新鮮なものですか?

とうとう修学旅行が来週に迫りました。
気がつけば自分達の班ではなく友人の班が道に迷わないように自主研修で行く場所の周辺を調べ、印刷している自分が昨日の夜にいました。
おそらく自分達の班が道に迷わないようにプリンターを動かす自分が明日の夜にはいることでしょう。

最近は久しぶりに小説を読んだせいか、頭にはどんどん色んな世界が溢れてきて、今は3作品を同時に執筆するという無謀をしています。
もちろんまったくの同時進行ではなく、全ての物語が中途半端にならないよう、1つの物語が行き詰ったら、休憩がてらに別の物語に集中・・・といった感じです。
ある意味での不倫かもしれませんね。(笑)
1つくらいないがしろにしてしまいそうです。


そんな無謀のなかで、自分が何かを得ることを切実に願いながらも執筆をしています。

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