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2012年9月25日 (火)

月餅のこと、英会話のこと

 生まれて初めて月餅(げっぺい)なるものを食べました。中国では中秋ちかくなるとどこのお店でもこれを売ります。アパートの1階には数軒のスーパーが並んでいますが、その1軒に立ち寄り、中国人全部が当然のようにこの時期にこれを食べるんだから高いものじゃないだろうと思い、綺麗にパックされた5個入りをとりあげ、「これを買う。」

 すると36回払いで冷蔵庫を買ったしがないサラリーマンの奥さんが生きるか死ぬかで35回分を払い最後の1回分のお金を亭主に請求する時のような顔をした中年の女性店員さんが(なぜか店の表、露天に商品を並べていた)「スーシークァイ」え? 聞き間違ったかな、と思い、もう一度「ドゥオシャオ?」と聞くと、今度はゆっくりと「スー、シー、クァイ」え、よ、45元!?

 すげぇ。45元あったら、生徒を3人ほど連れて食堂でちゃんとした夕食会ができる。赤ん坊の手のひら大の、厚み1.5センチのパイが1個当たり9元。120円。

 た、高い。100回も「高い、高い」と叫んでもなお高い。

 首をかしげながらアパートの階段を登っていると、これが中国赴任2回目というM先生が上から降りてきました。袋の中を示し、「45元でした」という、えええっ! と驚かれました。でもすぐ、フォローの意味でしょう、「きっと高級なもんですよ、いいやつでしょ」と。

 中国産のお茶っぱでお茶を入れ、食べてみました。

 うう~む、極端な甘さ。たぶん日本人はこれを1個、食べられないだろう。薄い皮の中はびっしりと甘いフルーツ味の餡で、またどうやったらこういう風に甘くできるのだろうという味です。砂糖を焼いたってこんなに甘くできないんじゃないだろうか。私は3分の1でもう食べられなくなり、容器に入れて冷蔵庫に入れました。1日に3分の1ずつなら15日分あり、なるほどそれで45元ならまぁ高いとは言えないか。

 食べ終わってからも、いくらでもいくらでもお茶が飲みたくなるのでした。

 ところで、ショックなことはこれで終わらない。

 アメリカ人の先生が向こうから歩いてきたので、「こんにちは」と挨拶すると、「ハロー」。

 この間、あなたと話した時にカンザス出身だと言ったよね、それで……と言いかけると、「それは私の友達。顔が似ているのでみんな間違う」。

 大変に失礼、と言いながら、名前を交換しました。「出身はニューヨークの隣よ、ニュージャージーね。名前はエレン。E、r、e、n。エレン。日本のことは何も知らないのだけど、あなたのことはなんて呼んだらいいの?」ナカサン、と呼んでくれると一番嬉しい、といいつつ、待てよ、と思いました。

 中学1年の5月までで出てくるような単語しか使っていない。出身は? 北海道だよ、ドライ・アンド・スノーウィ。気候はハルピンに似てるという人がいる。……………………おかしい。

 何かがおかしい。

 単語が出てこないのです。この程度の会話ぐらい、こなせるはずだったけど、いい淀んだり考えたり、要するに英単語が、スムーズに出てこない。

 こっち来てから必死こいて勉強した中国語の単語が、頭の中の英単語を押しのけ始めていたのです。

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